令和7年3月21日、国の文化審議会は、「沈壽官家茶室鶴壽軒」を国登録有形文化財(建造物)に登録するよう文部科学大臣に答申しました。今後、官報告示を経て登録される見込みで、日置市内では3件目、戦後建築物としては、初の登録となります。


 鶴壽軒は、昭和44年(1969)建築の木造平家建の茶室です。


 十四代沈壽官氏は、裏千家十五代家元鵬雲斎大宗匠と親交があり、茶の湯を嗜んでいたことから当茶室を建築。建築当時の高度経済成長期には、全国でも多くの茶室が造られましたが、改修により原型を留めていないものも多い中、当茶室は増改築による間取りの変更もなく、築50年を経ても保存状態も良いため、造形の規範となっているものとして、答申されました。